小5下【第14回】の【例題1】
前回【予習シリーズ 算数 個別指導4】と同様、当塾で一番お問い合わせの多い【Aコース】在籍生を念頭に置いた記述です。
【立方体の切断】における切り口
【立方体の切断】における切り口の形について書いてみます。
具体的には、予習シリーズ小5下【第14回】の【例題1】についてです。
【旧・予習シリーズ】と異なり【現・予習シリーズ】は、立体の切断がきちんと独立した一つの回になっています。この改定はありがたかったです。

切り口の作図については、予習シリーズの記述に従えば書けるようになると思います。
もちろん戸惑う生徒もいますが、基本的にはちょっとのアドバイスで直ぐに書けるようになります。
また切り口の図形の名称についても、それほど難しくは感じないようです。
とはいうものの、(2)が問題でして・・

これ、切り口はみなさん書けるんですが、

どうも、切り口の名称が分かりにくいらしいんですね。
もちろん正解は【ひし形】なんですが、なぜか【平行四辺形】とか【長方形】とか【正方形】って答える生徒がいるんです。
こちらが「ひし形なんです」と言っても納得してくれない(笑)
で、解説となるんですが・・
切り口は【ひし形】
まずこの四角形PQRSは、4本の辺の長さがみな同じことを確認します。

【図①】にあるように、色のついた四つの三角形はみな合同ですので、辺PQ=辺QR=辺RS=辺SPとなります。
つまり、【4本の辺の長さが等しい四角形】となります。
この段階で【平行四辺形】と【長方形】は正解の候補から外れます。
次に【正方形】なのか【ひし形】なのか、なんですが・・
これについては色々な説明方法があると思いますが、僕の場合は対角線で説明しています。
予習シリーズ小4上【第9回】でやったように、【正方形】の場合、2本の対角線は長さが等しいのですが、【ひし形】は長さが異なります。


このことを確認した後、【図②】のような立方体の対角線を示しておきます。

「立方体の内部を貫く直線はいっぱい書けるけど、この対角線が一番長いんです」的なことを言っておきます。
もちろんほんとは【直線】じゃなくて【線分】ですし、そもそも【いっぱい書ける】なんて曖昧な表現はよくないんですが、ここはあくまでもイメージ重視ということで・・
で、話を切り口の図形に戻し、対角線PRに注目してもらいます。

この対角線PRは【ひし形】の対角線であると同時に、【図②】にあったように立方体の対角線でもあります。

立方体の内部を貫く直線はいっぱいあるけど、この対角線PRが一番長いことになります。
もちろんQSより長いです。
つまり四角形PQRSにおいて、対角線PRは対角線QSより長いということになります。
そして、2本の対角線の長さが異なるということは、この四角形PQRSは【ひし形】ということになります。
だいたい、こんな感じの説明です。
【学研】受験脳を作る 立方体の切断の攻略
そして最後に、学研の【受験脳を作る 立方体の切断の攻略】で【ひし形】になるのを確認してもらいます。

実際に手にとって【ひし形】を実感してもらいます。

立方体の切断がイメージしにくい生徒さんには、この【受験脳を作る 立方体の切断の攻略】はおススメだと思います。
個人的には商品名の【受験脳を作る】って部分が、ちょっと怖い(?)というか、なんか違和感(?)を感じるんですが、まあ、中身はおススメです・・(笑)
なお透明プラスチックの【立方体ケース】なんですが、けっこう柔らかいというか、ペナペナです。
「もう少し頑丈なつくりでもいいんじゃないのかな」とも思うのですが、考えてみたらこれ【対象年齢8歳以上】なんですね。
確かに、あんまり硬いと偶発的な事故(怪我とか)を誘発しかねません。
そう考えると、このペナペナ感も仕方ないのかもしれません。
※【受験脳を作る 立方体の切断の攻略】は、2025年2月26日に新装版が発売されたそうです。
関連ブログ

参考ブログ
なお、【予習シリーズ(算数)フォローコース】とは異なり、当塾のみで私立中学受験を目指すコースもあります。